『自然栽培』は、自然を大切にする農業を営みたい人と、そうした農業を応援したい人をつなぐ、
マガジンスタイルの季刊書籍です。
● 2014年12月創刊
● 季刊(3月、6月、9月、12月)
● 監修 木村秋則
● 編集 農業ルネサンス『自然栽培』編集部
● 発行人 保川敏克
● 発行所 東邦出版株式会社
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田3-30-16
● U R L http://www.toho-pub.com
● 制作 シーロック出版社
●編集人 保川敏克
「自然」と「栽培」を百のしごとでつなぐ
「自然」と「栽培」。この相反するものを
ひとつのことばにしたのが、「自然栽培」です。
「栽培=人の営み」といえばわかりやすいでしょうか。
「自然栽培」ということばを考え、広めたのは
青森県弘前市のリンゴ農家、木村秋則さんでした。
木村さんは、“絶対に不可能”といわれていた
肥料と農薬を使わないリンゴ栽培に成功した人です。
そのリンゴは、「奇跡のリンゴ」と呼ばれて、本や映画にもなりました。
けれど、実は木村さんのリンゴは奇跡でもマジックでもありません。
“人が育てたいもの”を育てるにはどうしたらいいか
「自然」を観察し、工夫し、折り合いをつけているのです。
「自然栽培」は、自然のままに放置しておく栽培ではありません。
肥料や農薬、除草剤に頼らないで作物を収穫するためには
“百のしごと”が必要になります。
かつて、こうした知恵をもった人のことを
「百姓」と呼びました。
命を預かる、命をつなぐ、大事なしごとだったのです。
「自然」はもともと完璧なシステムで、命をリレーし続けています。
私たちはよく「自然を守りましょう」と言いますが、
自然の寛容さに守られているのは、人のほうではないでしょうか。
人が破壊しても破壊しても、再生する自然のシステム。
このシステムが壊れたとき、人も生きていくことはできません。
農業はもちろん、すべてのしごとのなかで、
「自然」と「栽培=人の営み」をもう一度つないでいきたい。
それが、『自然栽培』発刊の目的です。